513人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、さらに話を聞いた俺たちは、残りの2日間、この丘の下で反乱軍の手伝いをすることになった。
使用する武器の手入れなどぐらいしかできないため、あまり役に立っているとは言えないが、それでも何かをすることが少しでもクエストクリアに繋がると信じて動いていた。
ミルクの話では、二人の王は様々な魔法を使うらしい。
魔法を使用する前に、できることなら決着をつけたいところだ。
脳裏には、城で会ったアールグレイの冷たい瞳が過る。
このクエストは、何の目的で作られたのだろう。
やはり黒田研究員が作りだしたのだろうか。
BARで見たあの4枚の写真。
先のことを常に考えている仁も、今は救出作戦を成功させることで、頭がいっぱいのようだ。
『大丈夫だ。必ず成功する。今の君ならな』
そうかな。
失敗したら、二人が生け贄になってしまう。
それだけは、絶対に避けなければいけないんだ。
最悪の場合、クエスト失敗になってしまったとしても。
反乱軍で生活する中、時の流れは急速に早くなったような感覚に陥り、あっという間に2日間が経過した。
そして、夕暮れ時、ミルクは空洞の中心に建つ古城の前に、反乱軍のメンバーを集結させた。
最初のコメントを投稿しよう!