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「〝宇佐見さん”も」
私もそう伝えて、席を離れる。
食堂の時計を見ると、お昼休憩が終了するまで後十分程時間がある。
上原主任と大原さんは先にロッカールームに荷物を置きに行くみたいだけど、トレーを返却口に置いた私は、
「ちょっと化粧室に先に寄るので、先に行ってて下さいっ」
二人に伝えて、食堂近くの化粧室へと向かう。
歩いている時、まだプリンの味が口に残ってる。
優しくて、甘い味。
今日のはなおさら。
そして、
〝美味しかったですか?”
宇佐見さんに聞かれた言葉を思い出す。
もう……
そんなの聞かなくても、私が食堂のプリンが大好きって知ってるくせに。
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