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「あっ、噂をすれば宇佐見さん!」
大原さんが小声で、だけれども興奮気味に声を出す。
その視線の先には確かに〝宇佐見さん”がいて、トレーを持って空いている席がないか探しているみたい。
そんな彼に、
「ここ、空いてますよ~」
なんて、大原さんが手を挙げて声をかけたものだから、
(う~…っ……!)
ますます動揺しちゃう。
そして、
「あ、じゃあ、いいですか?」
「どうぞ、どうぞ」
まさかの相席状態っ!
トレーを置いて斜め向かいに座る宇佐見さんをチラッと見る。
と、
(あ……っ)
目が合った。
私は慌てて逸らして、あともう一息で完食の肉うどんに箸をつける。
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