2、白昼、回想と告白

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付き合ってもう直ぐで半年になること、公には出来ない関係だけど、お似合いのカップルってこと。 でも、一つだけ不満があること。 「って感じで、私を抱こうとしてくれないんです……」 今日、自分達の休憩時間、社員食堂を利用する人が何時もよりも少ない事もあって、上原主任に話してしまった。 「大体おかしいですよね。情報誌の街の働く素敵なお姉さんコーナーに取り上げられる程魅力的な私を彼女にしておきながらキス以上しないなんて……A5ランクの極上和牛を食べずに冷凍庫に入れたままにしているようなものですよ!」 あそこまでのシチュエーションになっておきながら“しない”なんて有り得ない! と箸を持つ手に力が入る。 そんな私を「まぁまぁ落ち着いて」上原主任が冷静に宥める。
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