2、白昼、回想と告白

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「で、あれからメールも電話も無視している、と」 「はい。デパートでも業務以外の事で話すつもりないです」 そうはっきり宣言し、大口でカツ丼を口に入れる私。 現在、社員食堂にて昼食休憩中。 上原主任、一昨日の飲み会後の大輝とのやりとりを話した。 っていうか、大輝との関係をついに話した。 上原主任は仕事も出来て、性格もあっさりサバサバ系で、頼れるお姉さん的存在。 実は大輝の一つ前に付き合っていた彼氏の話は、ちょこちょこと聞いてもらっていたりしていた。 そんな上原主任になら―… もっと踏み込んだ関係までいけない事を一人で考えているとイライラカリカリしちゃって、不安も募って、 どこかで爆発しちゃうそうだったから、 「上原主任……聞いてほしいことがあるんです」 「なに?仕事のこと?」 「……」 「男か?」 「……上原主任の心だけに留めていてくれますか?」 「ふーん。次の相手は社内の人間か。私、口は堅いわよ」 「じ、実は―…」
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