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西暦2015年。
気温35度以上の猛暑日が続き、新記録を作った夏。
雨が少ないこの夏に、僕は水を求めるように堀へやって来た。
夏休みだけど、家族で海水浴なんて行かない。
だって僕は泳げないから。
あんな大きい海よりも、こういう小さな堀で釣りを楽しむくらいがいい。
いるのは魚とザリガニと…海なんてここと似たようなものでしょ?
まぁ泳げる人には、言い訳にしか聞こえないんだろうな。
僕は父親に買ってもらった釣竿を垂らして、魚を…
―――!!
もう引っ張られた!
待つことなく魚はかかり、僕は魚の動きに合わせていく。
「すごいすごい!」
右に左に。その力は強くて、けっこう大物に違いなかった。
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