おいてけぼり

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「置いてけ~…」 「誰なんですか…?何を置いていけば…」 ファンタジーな展開なんかじゃないと理解すると、僕は気味が悪くなった。 金か…? 釣り道具か…? 結構高い釣り竿買ってもらったからな…。 新手のカツアゲだ。きっと。 怖くなった僕は、魚が入った網だけを抱えてその場を離れる。 「置いてけ~置いてけ~」 しかしその声はやまない。 「魚が…欲しいのか?」 こんな初めての大物。 惜しいが魚を水際に放置し、「これでいいか?」と問いかける。
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