第1章

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懐かしい夢を見た。 学生のころの夢。 社会に出て、結婚し、年を取って孫が生まれても忘れなかった3年間の思い出。 身体を悪くして入院し、ボケが進んでしまったのか、結局は忘れてしまった大切な思い出。 それを、ついに思い出した。 若いころのことを考えているからだろうか、身体が軽くなったようにも思える。 ためしに、起き上がり立ってみようとすると、問題なく立ち上がれた。 ……ここ最近は寝たきりの生活だったというのに。 そして気づいてしまった。 私は死んでしまったんだと。 もう、悔いは無いと思っていたけれど……。
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