第1話

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朝から慌ただしいオフィス。 外線、内線の音。 話し声。 ここは、ある大手化粧品会社の商品開発部だ。 そこに勤務する私、楠原 光。 入社3年目の26歳、独身。 入社3年目ともなれば仕事もバリバリ! 上司からの期待も厚い… 「楠原…お前は何度同じミスをしたら学習するんだ?」 厚い…訳もなく、むしろ上司の足を引っ張ってしまうばかり。 私は部長のデスクの前で慌てて頭を下げる。 「もっ、申し訳ありませんっ!」 「今日中にやり直し。出来たらすぐに持ってこい。」 「はい!」 もう一度、深々と頭を下げて自分のデスクに戻る。 ひゃー、やっぱり怖いよ進藤部長! 先ほどの方は、この商品開発部部長の進藤 唯さん。 営業部では常にトップの成績を収め、この商品開発部でもテキパキと的確な指示や、何人分もの仕事をこなす超エリート。 まだ30歳という若さな上、独身。 しかもかなりのイケメンときたもんだ。
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