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勇人は持っていた傘を段ボールの上におき、走って家へ帰る。 びしょびしょになった勇人に勇人のお母さんは怒る しかし勇人はすぐに家にあった牛乳とパンを持って、公園へと急いだ。 捨てられた子犬は人間を警戒している…もちろん勇人の持ってきたものも食べず、少しずつ衰弱していった。 学校の帰り道は必ず犬の世話をして帰った… 子犬の名前は「ココア」 茶色を連想した小学生ならではの名前… 勇人とココアの間にはいつの間にか飼い主以上の友達のような関係になった。 勇人はお母さんは動物が嫌いなのを知っていたので言い出せず、ここまで来てしまったが冬も近づいてきたのでお母さんに打ち明けることにした。              お母さんは知っていた 毎日帰りが遅い勇人を気になり探していた時に見ていたようだ。 「きちんと世話をするのよ」 勇人は喜んでココアの元へ向かった。              「……ココア……。」 公園にはココアの姿はどこにもなかった。              泣きながら家に帰った勇人に 「優しい誰かが拾ってくれたのよ。大丈夫。」 勇人はココアと別れた。             
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