第4章

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さっきから女達のギャーギャーと騒ぐ声が五月蝿い。 移動する度にその場にいる女達が駆け寄ってくる。 (挨拶なんてその場でいいだろ...) 原因は俺の前を歩いている一瀬拓磨。 女を引きつける磁石でも持っているのか、段々とやつの周りに人が集まってくる。 「一瀬くぅん、お昼一緒しなぁい??」 「ごめんね、今日は後輩と営業に行かなきゃならないんだ。」 満面の笑を顔に浮かべるとギャラリーがざわめき立つ。 懐かしい感じがした。 俺は、ふと、高校の時の一瀬を思い浮かべる。 しかし、目の前の奴をみると、何かが違うような気がした。
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