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あの向こう側は、こことは別次元の世界と考えてもいいでしょう。
メインストーリーですからね。
私が望むのは運営の幹部クラスとの戦いです。
そのうちの一人が沖田総司。
彼だけは私が手をくだしたい。
どうやら、この入口付近にはいないみたいですね。
とうとう土方副長も行ってしまいました。
羽織を見ると、ただ懐かしい気持ちで満たされますね。
この場には、私一人だけが残されています。
わざわざ何万人ものプレイヤーを私に移動させて、体内エネルギーを無駄に消費させるなんてさすがですね。
土方副長は……。
よくよく考えてみると、おかしい話ですよ。
確かに、瞬間移動で運んだ方が早いですが、その作業は絶対的なものではありません。
理由があって、私の体内エネルギーを無駄に使わせたんです。
まんまと騙されました。
副長は、私が沖田に対して抱く殺意に気がついています。
だからこそ、私を休ませてその間に少しでも先に進もうと考えたのでしょう。
あるいは、それ以上のことにも……。
そうですね。
気づいていると思ったほうがいい。
私が、メインストーリーをクリアしたということにも。
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