メインストーリー-2

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つうーか、こいつはどっから現れたんだ? 少なくとも、さっきまではこの層にいなかったはず。 「そうじゃな。確かにいなかった」 俺はハッとして、思わず身構えた。 今、無意識のうちに声を出したか? 「いや、お主は声を出しておらん。わしが心の声を聞いたんじゃ」 「心の声を?」 「うむ。わしの自慢の能力の一つじゃな。自然と聞こえちまうものだから、ある日、嫌になってな。それで山に籠もることにしたんじゃ。ちょうど門番となったのはその時ぐらいからだな」 薄気味悪い野郎だ。 この声も聞いているわけか。 「老いぼれのクソジジイに、よく門番が務まったな」 「おい。口には気をつけろ。わしはこう見えてもまだ128歳じゃ。延命治療は行っておらんぞ」 「128!?」 俺は驚きを隠せなかった。 どう見ても、普通の人間じゃねえだろ。 運営委員会が作ったコンピュータキャラか? 「本当に失礼な奴じゃな。わしは人間じゃ。若さを保てるのもわしの自慢の能力の一つでな。ところで何の門番をしていたか気になるだろ?」 その言葉に、俺の心は無意識のうちに回答を出していた。 老人は再び和やかな笑顔を浮かべながら口を開いた。 「質問をされると、人間は無意識のうちに心の中で答えてしまう。これは防げない攻撃なのじゃ。よかろう。答えてやろう」 老人の自慢気な顔に、俺は苛立ちを隠せなかった。
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