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地面に墜落した駆動兵器は、爆発音にも劣らない衝撃音を響き渡らせた。
全身に纏っていた氷が砕け散り、駆動兵器は仰向けの状態で動きを止めた。
動けると思うなよ。
俺は滞空しながらも、間髪入れずに能力を発動させた。
体内エネルギーを大量に放出して作り出していく巨大な氷柱。
つららの形をしたその武器を手に、俺はレオン目がけて一気に落下した。
奴が動く時間よりも早く。
俺はそのまま氷柱を勢いよくぶつけて奴の腹部を貫いた!
ズドンっと重たい衝撃と手応え。
奴は氷柱に貫かれた状態で、なおも仰向けになっている。
駆動兵器から聞こえてきていた独特のエンジン音が静かになっていき、奴の体内エネルギーが消失していく。
まさか一撃で決められるとは思っていなかったが、奴が乗る場所に思いっきりヒットしたか。
駆動兵器は確かに凄まじい力を持っているが、その分、隙がありすぎる。
数が多かったアレクサンドロスの時はチームで動いてその力を発揮していたが、単体の戦いだと動きさえ読めれば、そんなに苦労する相手じゃねえ。
しかし、次の瞬間、俺は異変を感じて別の方角に視線を向けた。
殺戮掃射。
いくつもの銃声が響き渡り、プレイヤーが次々に殺されていく。
その先には、レオンと同じ駆動兵器が3体も居た。
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