うさぎ

97/126
前へ
/887ページ
次へ
恐る恐る髪を撫でた。 短くて、すぐに頭皮に当たった。 もう少し手を伸ばして、頭を撫でた。 自分はずっと真っ直ぐに髪を伸ばしていたから、つるりとしていない表面が新鮮だ。 「甘えんぼさんですか?」 「うん」 「え……」 あえて嫌がりそうなことを言ってみたのに、まさかの肯定だ。 絶句した私の首元で、スンと息を吸われた。 反射的に肩を縮めて逃れようとすると、益々密着されてしまった。
/887ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1338人が本棚に入れています
本棚に追加