うさぎ

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昨日望にも持たせたクッキーで、お茶を飲みながらのんびりしていると、まだ夕方前だというのに、二人が帰ってきた。 二人と八田先生が鉢合わせすることは、想定していなかった。 心積もりができないまま、慌てて玄関に向かう。 「お帰り。早かったね。今、八田先生が来ていて……」 「ハチッ! お前、この野郎っ!」 ドアを開けた勢いのまま、よっちゃんが家に上がり、八田先生の肩を揺さぶった。 「ええっ!?」 「ふうちゃんっ」 「え……ええっ!?」 私はと言えば、よっちゃんと同じ勢いで駆け込んできた望にギュッと抱き寄せられる。
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