うさぎ

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「望君、すみません、芙紗子さんを離してあげてください」 望の腕を力なく叩くと、八田先生から声が掛かった。 それを期に、今度は八田先生に望が向かっていく。 あまりの勢いに、八田先生を乱暴に揺さぶっていたよっちゃんでさえ離れ、その場所を譲った。 望は、抱きつくように先生に圧し掛かり、拳で肩をぐりぐりと押す。 「ハチ先生ッ! ふうちゃんが、ふうちゃんを、ふうちゃんんん~~~っ」 何を言っているのか全然分からない。 本当に偏差値七十オーバーなのだろうか。 ちゃんと入学手続きができたのか、心配になる。
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