はる

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望が引っ越す前に、三人でお墓参りに行った。 お彼岸の時期だったから、きれいに磨かれているお墓が多い。 所々に供えてあるお花が鮮やかだった。 私たちも、お墓を掃除し、お線香とお花を供えた。 以前は両親任せだったお墓参りにも、もう随分と慣れた。 望が長い時間、手を合わせている。 先に顔を上げた私とよっちゃんは、顔を見合わせて少し歩くことにした。 お墓は丘を切り開いたもので、上には見晴台がある。 うちのお墓は、そのすぐ下にあるから、望が顔を上げれば気づくだろう。
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