episode161 赤い縄

28/29
263人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「首輪に紐をつけて――犬みたいに」 妖艶な上目遣いで僕に懇願する。 「ほら、これで」 まったく――。 先刻まで自分を縛っていた 赤いロープを手渡し。 散歩を待つ犬のように 床にお座りした。 「これだから君は……」 いつだってこの僕の予想を超えて 手が付けられない。 いやだからだ――。 僕だけじゃない。 二つとない可愛い玩具。 優越心が満たされる。 だからそこそこステイタスのある男は みんな彼を手離せなくなるんだ。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!