第1章

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おおきな手が彼女を鷲掴みにすると水から救い上げる。 「アオコ、なにやってんの」 彼女は手の中で震えていた。 「もしかして溺れてた? 花器に水溜めて冷やしてる時にはこの部屋に入っちゃダメっていつも言ってるだろ」 左手に大量の花を抱えた彼は彼女の飼い主。今日も柱がねじれたような形の花器にこれから大作を仕上げる。 彼女は彼の愛する小型のインコなのだ。
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