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そして遅ればせながら、ようやく龍一の意図に気づかされた。
この会場には、王女の国から同行した賓客たちが、たくさん出席しているのだ。
その中には、王女の味方もいれば、敵もいる。
今回の事件後も、表面上は高梨教授は健在で、これまでと何も変わらない予定だ。
だから桜庭たちは、これからもパソコンの中のデータを利用して、かの国の君主制反対派の人々との交流を続けていく。
そんな反対派の人物を、この会場の中でも何人か確認することが出来た。
そして彼らは、龍一が今回見せた、
『有坂龍一の妻が妖艶な肢体を晒した画像』
の存在を知っている。
桜庭も現物を見たわけではないが、その存在の情報は得ていた。
龍一は、自分の妻に催淫剤を使用したらしい。
科捜研にストロベリードロップスの持ち出し記録が残されていた。
使用者に後遺症を残さない、現代医学のすいを極めた、催淫剤。
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