7 ガーベラ(謎のような美しさ)

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有坂龍一は、本人さえも気づかない所に、事細かな罠を仕掛ける。 龍一に狙われた者は、我知らず、自分で事がらを発見した気になって、龍一の仕掛けた罠の中に自らを投じていく。 深く深く堕ちていく。 人は、自らが導き出した結論を、けして疑うことはない。 だから気づかない。 どこまでが本当で、どこまでが仕組まれた罠なのか、ターゲットにはわからない。 最初から最後まで、すべてが、  ――有坂龍一の手の上で踊らされている―― そのことに気づかない。 それが、恐ろしい。
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