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「ほんっと信じらんない!死ねば良いのに!」
何度も顔面を蹴られる。だが痛た気持ち良いのは何故だろうか?もっと蹴られたく感じてしまうぐらい気持ち良い。
オレはMに目覚めたのか?
いや、そんな事はない、はずだ。
最後の一撃をオレの顔面にお見舞いしようとしていたパンツの右足を掴んでフッと笑う。
「な、なに笑ってるのよ!」
「白に赤のリボンか」
「〇?◆▽~~っ」
パンツは次第に顔を茹蛸にしてゆくと限界まで来たところで足を引いた。しかしオレはそれを許さない。
あんなに顔面を蹴られまくったんだからもう少しだけパンツを見る権利はあるはずだ。なので存分にパンツを拝ませてもらうとしよう。
だが可愛そうになってきたし、これ以上パンツの恨みを買うと社会的に排除されそうだから止める。
パンツの右足を掴んでいる手を放すとパンツはバランスを崩し、仰け反って後頭部を机に強打した。
そして声にならない悲鳴を上げる。
「取り敢えずごめん、パンツ」
「取り合えずって何よ!それにあたしにはちゃんとした名前があるのよ!」
「パン・ツーか?」
何かガムダンのプルツーみたいで格好良いな。
「違うわよ!」
ですよねー。パン・ツーなんて名前にされたら誰でも死にたくなる。だから絶対に親は子供にそんな名前を付けない。
それに、もしオレの名前が《パン・ツー》だったら今頃親に対する暴力沙汰で捕まっているだろう。
まあ、親はいないけど。
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