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「お客さん、電車来ましたよ」
「あら…そんな時間なんだ?」
中国地方の片田舎の駅で、いつも私は通学の為の電車を待っていた。
何せ片田舎ののどかな場所だから…電車なんて1時間に1本あるか無いか。
タイミングを逃せば遅刻は確実!
だから…早めに来て時間を潰す。
本の世界にドップリ浸かってしまう私を知る駅員さんは、毎日いつも声をかけてくれていた。
それが続いた3年間…
「今までありがとうございました!」
「今日でしたね。
貴女もお疲れさまでした」
最後まで、駅員さんの優しい笑顔は変わらなかった。
そんな私は今は都会でモノ書きを仕事にしている。
また何時か…もう叶わない夢だけどあの時間に戻れるなら、戻って言いたいのだ。
「私…私、駅員さんが好きでした」
「ありがとう」
あの人は何時もと変わらない笑顔でこう、言うのだろうか?
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