第2章

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では、取り敢えず颯真を救出しますか。 盗み聞きした話によると颯真は最近、剛田先輩という人に狙われていたらしい。 相談の一つもなかったことに少なからず腹が立っている。 でも今苛ついても仕方がないのでここは冷静に。 後で、俺を置いて行った件と一緒にたっぷりしっかり文句を言ってやろうと思う。 で、今颯真は部室にいるという事なので俺は全力疾走中。 この学校は無駄にでかいから中庭から陸上部の使うグラウンドまで中々距離がある。 運動神経は良い方だが体力が残念な俺にはかなりハードな運動です。 「ハァハァ…ハァっ…」 鞄取って来なくて正解だった。 息は上がってるし、脚は重い。 鞄なんか持ってられないよ。 明日は筋肉痛の予感しかない。 もしかしたら来るのは明後日かもだけど。 顎が上に向くのはへばってきてる証拠。 前に颯真から聞いたことを不意に思い出した。 本当だなぁ、なんて悠長な事を考えてる余裕はない。 後もうちょっと。 って事にして顎を無理矢理引く。
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