第4章

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ピロン 机に伏せていると右手側で軽快な音と共にバイブが机に振動してぐぐもった音を奏でた。 地味にビビる。 身体がピクッてなった。 はい。 俺は小心者です。 俺が驚いている間も健気に音を鳴らし続けているそれ、携帯の画面を確認する。 あ、スマホか。 時々分からなくなるんだよな。 画面をつけるとメールが一件との報告が。 送り主には颯真の名前。 それを見てさっき決意したばかりなのに、画面を切りたくなったのは許して欲しい。 むしろ踏みとどまった俺を褒めて。 もしかしたら『もう友達じゃいられない』的な内容かもしれないんだよ。 女々しいと思うかもしれないが勇気いるでしょ、コレ。 でもまあ見なきゃ進まないしな。 ここはもう勢いだと、思いきってメールを開く。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 珠有に話したいことがある。 今日整備の問題で早めに部活終わるから、時間空けといて欲しい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「……ふぅ」 緊張で無意識に止まっていたらしい息を吐き出すと何か疲れた。 話したいこと、か。
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