第2章

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「……ぅん」 雑に目を擦りながらゆっくり瞼を開ける。 ぼやけた視界に写るのは青空じゃなく、何故か夕焼け空。 何故に? そう言えば辺りに人の気配がしない。 めちゃくちゃ静か。 まだふわふわした頭を起こす為にも、取り合えず状況を確認しようと起き上が… 「いっ……!」 れなかった。 枕代わりにしていた右腕さんはどうやら限界だったようで、起き上がろうと力を入れるとピキッという音を奏でた。 そりゃ中々の痛さですよ。 ピキッて言いましたからね。 そぉっと右腕さんを労りながら動かしてなんとか身体を起こす。 まあ、なんて言うかその辺で寝るもんじゃないな。 当たり前だけど。 右腕もだけど、硬い地面で寝たからか首やら腰やらも痛い。 これが寝違えたってやつか? いやなんか違うな。 節々が痛みますわ。 あ、右腕がビリビリしてきた。 痺れてるよこれ。 しかもじわじわくるやつ。 こう言う時は揉むのが良いって聞くけど、俺は自然に治まるのを待つ派。 だって揉むの痛いじゃん。 いくら速く治す為でも自分から進んで揉む人ってドMなんだと思う。
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