第1章

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いつものバス停のいつもの場所にいつもの彼がそこに座っていた。今日もいつものようにイヤホンを耳に当て携帯を片手に弄っている。 私もいつものように小説を見ていた。区切りがついた所で彼がいつものように歌っていないことに気付いた。 ふと目線を彼に移せば彼もこちらを向いて思わず驚いてしまった。 A「!ぁ、こんにちわ」 B「ども、」 見ていたことを知られてしまって恥ずかしくて急いで小説に目を移した。 でも、今までずっと同じ時間を過ごしてきて初めて会話をしたことに嬉しくて頬が綻びてしまった。きっと凄く緩んだ顔をしているだろうなとは自覚している。 すると彼から歌声が聞こえ出した。 私は小説を手に耳を傾けた。 今日少し違っていた。 その一瞬が幸せ…
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