第1話

3/27
前へ
/27ページ
次へ
口論をしているのは、ここ・花園家に住む長女・華乃と、次男・奏多だ。 場所は、南館の四階の、深紅色のペルシャのじゅうたんが敷かれた長い廊下。 早足で歩く華乃のあとを、奏多が追いかけている。 一定の間隔を空けて、壁にかけられている何枚もの絵画や、薔薇の花が生けられた花瓶を通過してゆく。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加