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教室にいち早く到着する雪。席を確認して着席する。
ざわざわと他のクラスメート達も教室に来たようだ。
(……騒がしいなぁ)
と、一人のほほんとしている。
だが、ボーッとしているだけで、周りからガン見されている。
それに気付かず、窓際の席なので外を見ている雪。
キーンコーンカーンコーン────
チャイムが鳴り響いた。それを皮切りに、皆、自分の席へ座る。
ガラッ
扉が開き、出てきたのは、ホスト?いや、教師です。
チワワくんたちの絶叫ともとれる黄色い声援が響き渡る。
大人の魅力に溢れているのだ。
それを制し、ホームルームが始まる。
「んなら、いっちょ自己紹介してくれー。」
……とんだ無茶ぶりである。
しかもほとんどが中等部も一緒だったので顔見知りだ。
それでも有無を言わさず自己紹介をさせる。
そして、雪の順番が回ってきた。
「おーい、七瀬 雪、自己紹介よろしく。」
するとおもむろに立ち上がり、「……七瀬 雪、外部生。……適当によろしく。」
と、だけ言って座った。
だが、クラスメートからは絶大な拍手が贈られたのだ。
そして、配りものを終え、ホームルームは終了した。これからは休憩時間だ。
「ねえねえ!」
雪は声を掛けられるが、自分とは気付かずボーッとしている。
「ねぇ、七瀬くんっ!」
これでやっと自分のことだと気付き、顔をそちらに向ける。
可愛らしい生徒がそこにいた。
中性的な顔をしていて、ほんわかしている子だ。男子にモテそうな。
「……どうしたの?」
雪は首を傾げてその天使ちゃんに言った。
「外部生なら、まだ分かんないこともあるだろうし、なにかあったら聞いてね?あっ、友達になりたいな!」
屈託のない笑顔を向けられる。
「……うん、よろしくね。」
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