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「あっ、自己紹介が遅れたねっ!ボクは姫川 幸だよぉ♪」
「……七瀬 雪。」
相変わらず無口な雪に対してもガンガン話しかけてくる幸。並大抵のメンタルなら陥落してしまうだろう。
「雪ちゃんはさ、趣味とかあるのー?」
すると雪はうーん、と考えて「……読書、かな?」と応えた。
「へぇ?!オススメあったら教えてよねっ!」
周りのゴリラ達の視線が集中しているが、全く気にしない二人。
百合カップルにも見えなくもない。
幸も雪も、可愛い、綺麗に分類されるので、ある意味似た者同士だ。
キャッキャウフフしてるようにしか見えていないみたい。
僅かな休憩時間が終わり、委員会を決めるらしいHRが始まった。
幸は名残惜しそうに、「また話そうねぇ♪」と言って席に戻ってしまった。
「あー、なんかの委員会を立候補したいやつは手を挙げてくれ。」
もちろん、誰も手を挙げない。
それを予想してか、何やら箱を教台の下から取り出した。
「ならくじ引きで決めるからなー。変更は聞かねぇから。」
そんな話を雪は相変わらずボーッとして見ている。まるで他人事のようだ。
「まずはクラス委員からだなー、なら、引くぞー!」
生徒達は、生唾をごくり、と鳴らしてその様子を見ている。
そして、その結果は……。
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