第1章

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B「無人駅だけん。お前、明日も学校か?」  こともなげに口に出すのでヒヤッとする。 A「うん」  鞄の重みを確かめてから、そういえばなんで学校に行かないといけないんだっけと思いながらも首をたてに振った。  そうしたら額を小突かれてニヤリと笑われた。ちょっと、実体はないはずなのに痛いし、あと指ではじかれたところが熱が集まったみたいに感じる。 B「じゃ、明日も待っとる」  ホレ、列車が来るぞ。  手動式で開いたドアに「本当にここのは旧式だよね」とぶつくさ言いながら乗り込んで腰かけた。  彼が軽く右手を挙げて降っている。 A「明日ね!」 B「おう」
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