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九月のはじめ、東 唯花は無人の駅のベンチで学校へ向かう電車を待っていた。
唯「タイクツだなぁ」
唯「宗太郎先輩に会いたいなぁ」
宗太郎とは、都会の大学に進学した唯花の先輩である。通学中の唯花のたった一人の話し相手であった。
その後、唯花は宗太郎とは会っていない。
宗「ありゃ、唯花ちゃんじゃん」
唯「…へ?宗太郎先輩?」
宗「久しぶりだな。元気してた?」
唯「先輩、学校は…?」
宗「大学は九月いっぱい休みだから帰省しとこうと思ってな」
唯「8月だったら遊べたのに…」
宗「あはは、わるいな。しばらくは実家に居るから声かけてくれ」
唯花(毎日押し掛けようかな…)
宗「あ、そうそう」
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