兼光響の苦悩

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あの日も俺は街をうろついていた。 いつもなら女を引っ掛けてどっかにしけこんでる時間だったけど、 何故かその日はそんな気にもなれなくて。 ぼーっと空を眺めながらいつもは通らない細い道へと足を運んだ。 するとそこに居たのは同じクラスの麗奈。 何故か強面の男たちに囲まれている。 「そこを通してください」 普通の女ならそんな男たちに囲まれただけで振るいあがりそうなのに、麗奈はいつもと同じ毅然とした態度でその男たちを見つめていた。
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