第1章

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ノートには、沢山の単語が書いてある。 青春。 失恋。 夢。 一見何のつながりも脈絡のない言葉の羅列に見えるそれは、私にとっては、ちゃんとした意味のある言葉たち。 ノートとにらめっこしていると、 B「なーにしてんの? ん?これなにー?」 A「あ、颯汰くん!か、返して!」 覗き込んできた颯汰くんに、ノートをとられてしまった。 B「何か一杯単語書いてあるけど… もしかして、歌詞のネタ帳?」 A「え、あ、うん。 私にはそれぐらいしかできないから」 幼なじみでバンドを立ち上げたけど、私は、曲作り役。 A「あ、」 B「どした?」 A「一個思いついたの」 ♪失恋したときも、夢に挫けそうになったときもいつも一緒にいてくれた これは僕からキミに贈るありがとうのメロディー B「これ、もしかして俺に?」 A「うん」 これが私の精一杯のありがとうの気持ち。 end
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