1人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は、朝から雨が降っている。
家の前の道はうねりが酷いから、きっといい水溜りが出来る。
「そうしたら、あなたはどうする?」
泊まりに来ていた恋人に聞いてみる。
「そうだな…
子供の頃だったら、足を踏み入れて、バシャバシャやってた。」
彼は、懐かしそうに窓の外を見ている。
そう、誰しも一度はやったことがあるであろう遊びだ。
今も小さな子供たちが、
雨上がりを待ちきれずに、きゃっきゃと笑いながら水を撥ね上げて駆けていく。
「ああ、よかった。」
無事に渡れたね…あの子たちは運がいい。
「よかったって…どうかしたの?」
彼の問いに、私は答える。
「ん?雨…もう少しで上がりそうだなあって。」
「ふうん。」
…こんな日は、つい思い出してしまう…
あの、不思議な出来事を。
最初のコメントを投稿しよう!