第1章

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1. 「何か飲む?」 横から此方へやってきた彼女に僕は頷く。 きっと作っておいたのであろう、彼女が持ってきたのは冷たい自家製ジュースであった。 ごくり、と果実感のある液体を飲み干す。 「美味しい?」 彼女がこちらを真っ直ぐ見て問う。 僕は先ほどと同様に首を縦に動かして頷いた。 野菜も入っていると言うが果物の香りで全く分からない。 料理が上手で最近は自家製で何でも手作りしてしまう。 そう、彼女は何から何まで僕のために尽くしてくれるだ。 僕がこの部屋にいる限りは。
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