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第1章
僕と彼女は幼馴染。ずっと一緒だった
ずっと恋心を抱きながら、高校生になっていた
いつもと同じ駅で、僕だけいつもと違う感情を抱いていた
今日こそ……今日こそ告白しよう
ずっと一緒に居たい。今までも、これからも、ずっと先も一緒に
「ね、ねえ」
僕は目の前の彼女に消えてしまいそうな小さな声で話し掛けた
「……なに?」
彼女はずっと本を読んでいる。彼女もまた、小さな声で返事した
「あ、あの……僕は……」
僕は俯き言葉を探す。沈黙が続き、彼女が口を開いた
「……早くしないと取られちゃうよ?」
「……え?」
「……ほら、取られた」
と、いつの間にか来ていた電車を指差す
「……今度は取られないようにね」
「え?」
彼女はこの後、目を合わせる事は無く家に帰ってしまった
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