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そして、一日を無事に終えて帰ろうとしたら
「なぁ、小春ー」
「なに?」
あの後もずっと話していた私達は、話がよく合うようで、もう打ち解けていた
「最寄りどうせ同じだろ?一緒に帰ろーぜ」
「へ?」
我ながらなんとも間抜けな返事
「いーだろ?どーせお前、俺とタケル以外友達できなかったんだろ?(笑)」
「…っ」
悔しいけど図星…
私は小さい頃から友達づくりが大の苦手だった、打ち解ければ全然余裕だけど、みんな私が「水野」だというだけでどこかよそよそしかった。
それが悔しくて、親の「国立に行け」という意見を無視して私立の学校に通うことにしたのだ、私立に行けば他にも金持ちがいるかもしれないし・・・
「だったら悪い?」
「図星かよ(笑)」
「もーうるさいなぁ」
「だからさ、一緒に帰ろって言ってんの」
「リュウこそ他にいないの?」
「いないと思う?(笑)」
「言ってれば?(笑)」
「なぁ、いいだろ?」
「別にいいけど」
「マジ?よっしゃ!」
そんなに喜ぶこと?
「変な人…」
「ん?なんか言ったか?」
リュウはそう言って急に私の顔をのぞき込んできた
「な、なんも言ってないし」
動揺なんて…してないし
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