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「怖いなー、怖いなーと思っていたらね、何か背後から視線を感じるんですよ。」
「何かなー、何かなー。嫌だなぁ。」
「後ろを振り返る。」
「…。何も居ない。」
テレビから流れる怖い話し。
怖いのは苦手なのに、ついつい見てしまう。
画面の暗さや話し手の不気味な声色も相まって怖さ激増。
あーもう。
こんなの見なきゃ良かったっていつも後悔してしまう。
怖い番組を見た後は、何故か小さい物音とか、カーテンの隙間とかが気になる。
今もほら。
お風呂でシャンプーをした後に、洗い流そうと目を閉じた途端、なんだか視線を感じる。
やだなー、やだなー。
何かが後ろにいる気がするよ。
早く流して目を開けなきゃ。
いや、でも怖いから見たくない。
そんな風に心の中で葛藤する。
ぞくぞくとする感覚。
絶対に誰かが後ろに居る。
ドキドキと高鳴る心音。
手が震える。
よし、後ろを確かめる!!
意を決して、顔の水滴を手で払いのけ、後ろを振り向く。
そこに居たのは…。
お前か?!
飼い猫のポチ「にゃーん?」
終わり
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