紺野と佐伯

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俺の手は佐伯の手に掴まれていた。 佐伯が顔をあげる。 今までほんとに寝てた?ってくらい爽やかな顔で、俺の目を覗き込んでくる。 真正面から目を合わせるのはどこか気恥ずかしくて、俺の視線はさ迷う。 それでも一度目が合ってしまうと動けなくなる。 「俺の頭を撫でてたでしょ、真咲」 「撫でて、ない…」 「気持ち良かった?」 撫でてないって言ってるのに…と思ったけど、何故か嘘がつけなくて、 「柔らかくて、気持ち、かった…」 素直に答えてしまう。
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