101人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
「…何で昨日みたいに話しかけてこないんだよ」
問うと佐伯は困ったような顔をした。
というか、何で俺はこいつに構っているんだ。
昨日は関わりたくないって思ってたはずなのに。
「…寂しかった?」
佐伯の答えにドキッとした。
何だかさっきまでの気持ちの原因が分かってしまったようで。
寂しい、という表現が一番しっくり来るというか…
「……だって、お前があんなことするからじゃん」
「あんなこと?」
「昨日の帰りの…あれだよ!」
「あぁ、キス?」
「っ!!何でしたんだよ!」
「したかったから」
「お前、そういうこと言って、昨日は構ってくれたのにっ…今日になったら話しかけてこないし、そのくせすごい見てくるし、何がしたいんだよ!何で構ってくれないんだよ、」
何で俺はこんなこと言ってんだ。
知り合って二日めのやつに。
たった1日うざいくらいに構ってきただけで、それが急に何もしなくなっただけじゃん…
ほんとに何したいんだよ、俺…
だけど、なんか気になるんだ……
最初のコメントを投稿しよう!