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「真咲が素直になってくれたんだから、俺も話さなきゃな。」
佐伯は一呼吸おいて、話を始めた。
「昨日はキスなんかしてごめん。でも、したくて止まんなかった。俺ね、真咲が好きなんだ」
聞こえてきた言葉に耳を疑った。
佐伯が…俺を、好き?
「一年の時、俺男子に妬まれてたんだ。そのときもクラスメイトが廊下で俺の悪口言っててさ。たまたま通りかかった真咲がさ、『そうやって嫉妬して、陰口言ってるのって、良くないよ』って、正論で説教し始めたんだよ。」
そういえばそんなこともあったような…
「で、そのあとに『なんか不満があるんだったら、直接言ってあげなきゃダメだよ。お互い嫌な思いするだけだから』って言って去ってったのを見てさ、こいつ、格好いいなって思った」
俺にも格好いいところはあるからな!
「それからは真咲のこと目で追っちゃってて。見てるうちに…好きになったんだ」
真剣な眼差しで見つめられる。
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