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B「やぁ、また会ったね」
A「………どうも」
本を読みながらバスを待つ私に、『彼』はいつも、声を掛けてくる。
通っている学校が同じな訳ではないし、乗るバスが同じという訳でもない。
それなのに、会えばいつも、声を掛けてくる。
そんな『彼』を、何故か私は無視出来ない。
B「キミ、いつも本を読んでるね。面白い?」
A「えぇ……まぁ……」
凄くキラキラした笑顔を向けてくる『彼』に、私は曖昧に返事を返すだけ。
そんな自分が、私は嫌い。
B「そっか、今度話聞かせてよ。俺、あんまり本読まないんだ」
A「別に……いいですけど……」
B「ありがと、それじゃあまた」
『彼』の乗るバスが来た。
A「あ……あのっ」
B「ん?」
A「えと……ま……また、ね?」
B「ん、またね!」
笑顔で手を振る『彼』に、
私は控えめに、手を振った。
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