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全く勝手な事をして。
不機嫌になる私に、美月が並ばなくて良かったねと声をかけてきた。
チッ、チラチラと美月の方を見やがって、助けを求めてる事がバレバレなのよ全く。
まあ、いいわ。
これをきっかけに美月がイジメられなくなるかもしれないしね。
私はクラスの子にお礼を言うと自分の席に戻った。
しばらくして、オボンに給食を乗せた美月がこちらに向かい歩いてくる。
そーっと歩く美月。
どうやら、スープをたくさん入れられたらしい。
今日のスープはビーフシチューだし、まあ、この程度のイジメなら嬉しい範囲なんじゃないかなと思い私はクスリと笑う。
そーっと歩く美月、可愛い。
私がそんな事を考えニヤケていた時だった。
ガシャンと盛大な音が聞こえ、私は美月の方を見る。
燐香「なっ…。」
盛大に給食を零した美月。
私は美月の側に駆け寄り、ビーフシチューがかかってないか確認する。
美月「大丈夫だよ。ただ、制服にちょっと散っちゃって。」
弱々しく笑う美月。
私は今にでも怒りで発狂しそうになった。
周りから、しっかり運びなよとか、おかわりしたかったのにとかそう言った声が聞こえてくる。
私は立ち上がり、美月に足をかけたであろうクラスメイトの所へ行き、机の上に置いてあったオボンを手で払いのけ床へと落とした。
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