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給食の時間。
あれから美月のイジメはピタリと止んだ。
どうやら、彼女をイジメれば私が敵に回ると理解したらしい。
燐香「食人花って何よ?人を食う花の事?そんな花、学校にあるわけないでしょ。」
わからないよと話す美月。
今まで中二病を抑えていた反動なのだろうか?
美月「それにしても、燐香ちゃんて強いんだね。」
へっ?
いきなりの事でびっくりする私。
強い。
違う。
私は強くなんかない。
だって、私は…。
燐香「私は強くなんかないわ。だって殺人鬼にびびってたんだもの。」
クスクスと笑う美月。
美月「確かにそうだね。燐香ちゃん、悲鳴あげてたもんね。ヒィィィって。」
私は右手を振り上げた。
もちろんビンタする為だ。
だけど…。
燐香「えっ…。」
私は夢を見ているのだろうか?
美月が私を抱きしめている。
美月「私ね、前の学校でイジメられてたんだ。だから、この学校に転校してきたの。お父さんが私立ならイジメはないだろうって。」
そうだったんだ。
私は振り上げていた右手を下ろし美月を抱きしめた。
美月「でも、この学校でもイジメられて…、私ね本当は辛かったの。」
美月…。
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