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「ん~。」
私は背筋を伸ばし考える。
ああは言ったが…。
ハァ、正直彼女には飽きてきた所だ。
でも彼女は私によくしてくれるしな…。
「まぁ、本当に要らなくなれば捨てればいいしね。さてと、今日はパパとママにお洋服を買いに連れて行って貰お。」
翌日。
学校の校門前で一人の女の子が立っていた。
彼女は私の姿を見るなり、こちらに走って向かってくる。
カバンをお持ちしますと言ってくる彼女に私は不機嫌そうに結構よと断り、彼女の先を歩いた。
「あ…あの、燐香(りんか)様…。昨日言ってた事ですが…。」
朝から発情しやがって…。
今の私は機嫌が悪いのよ。
服を買いに連れて行って貰ったはいいが、パパの帰りが遅かったせいで、まわれる店舗数が限られ良いお洋服が買えなかった。
思い出しただけでも腹が立つ。
燐香「悪いけど、あなたとの関係はお終いにするわ。」
この世の終わりみたいな彼女の表情を見て私の気が晴れていく。
「どうしてですか…?昨日、もっとハードな事をしてくれるって言ったのに…。」
鬱陶しい。
「燐香様の事、愛してるから…、だからあんな恥ずかしい事もしたのに…。」
恥ずかしい?
悦んでたじゃない。
鬱陶しい。
鬱陶しい鬱陶しい。
鬱陶しい鬱陶しい鬱陶しい。
私はしがみつく彼女を払いのけ、彼女の耳元に顔を近づけ、囁いてあげた。
燐香「気持ち悪いのよあなた。フフフ。」
泣き叫ぶ彼女を背に私は教室へと向かう。
さようなら。
あなたのおかげで大分スッキリしたわ。
この日の放課後。
私はあの子と出会った。
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