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私は今、信じられない光景を目の当たりにしている。
人間が人間を解体している所に遭遇するなんて…。
何はともあれ、私は恐怖で硬直していた。
どうしてこんな…。
今朝の私の行いが悪かったから?
日頃の私の行いが悪いから?
「みぃたぁなぁ。」
ヒィ。
フフフ、私は今情けない悲鳴をあげたわね。
自分でも分かる。
だけど仕方ないじゃない。
怖いんだもの。
「みぃぃぃたぁぁぁなぁぁぁ~。」
ヒィィィ。
私が神様に死にたくないとお願いをしている時だった。
「おおっ!殺人鬼。」
私も目の前の殺人犯も声のする方を向く。
そこには、私と同年代位の少女が立っていた。
「みぃたぁなぁ。」
そう言い近づいてくる犯人に対し彼女は…。
「うん、見ちゃった!もう、バッチリと!」
歯をむき出しにし、包丁を振りかざし襲いかかってくる殺人犯を華麗に避け、彼女は私の手を引っ張り走り出した。
「すごいねぇ~、まさか殺人鬼が居るなんて!」
嬉しそうに話す彼女を見て、私は対抗心を抱いたのか、彼女に言う。
燐香「私だって死体を見ても全然平気だったわよ。」
本当は恐怖でそれ所じゃなかったのだけれど…。
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