第1話[出会い]

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バッチーンと再び辺り一面に響き渡る。 くっ、何が何でも言わない気ね…。 いいわ。 どうせ、もう会う事もないでしょ。 こんな馬鹿相手してないで、さっさと家にでも…。 「どうしたの?」 くっ、また殺人鬼と出会わないとも限らない。 正直、怖い。 だけど…。 それを彼女に知られるのは…。 燐香「もう、名乗らないでいいから…、だから私の家まで付いてきなさい。私の家を自慢してあげるわ。」 ニタリと笑う彼女。 私の顔は耳まで真っ赤になる。 「あっ、わかった。怖いんでしょ?ヒィィィって悲鳴あげてたもんね。」 バッチーンと辺り一面に響き渡る。 「もうやめてぇぇぇ、これ以上ぶたないで。」 あなたが要らない事を言うから…くっ…。 一応、彼女は私の家まで送ってくれた。 それまで、彼女を慰めるのは大変だったけど…。 「じゃあね。燐香ちゃん。また今度。」 大変だったけど、彼女と別れるまで私はずっと笑顔だった…。 燐香「また今度ね…か。」 恐らく、もう彼女と会う事はないでしょう。 田舎と言ってもそこまでじゃない。 この田舎町にも学校はいくつかあり、私が通う学校は私立だ。 部活動をしていない私にとって他校と交流する事もないし、彼女の名前、学校、何部なのかも分からない。 町で偶然会うにも彼女がまたこの時間にうろつくとも限らないし…。
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