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私は読んでいた漫画を投げ捨てる。
好きだった漫画がつまらない。
だって、主人公の女の子が異性といい感じ何だもの。
何だかあの子と被せ、胸が苦しくなり気分が悪くなった。
燐香「パパ、ママ、お洋服買いに行こ~。」
こんな、気分が悪い時は買い物に限る。
買い物に…。
翌日。
校門の前にあの女が立っていた。
気持ち悪い女だ。
声をかけて来はしなかったものの、今の私は昨日よりも更に機嫌が悪い。
私が近づいてくるのに気づき、先ほどまで暗い表情だった彼女の顔がどんどん明るくなる。
私はそんな彼女に…。
燐香「本当に気持ち悪いわねあなた。今後金輪際、私の視界に入らないでくれる。」
泣き崩れる彼女を背に私は教室へと向かう。
フフフ、コレで殺人鬼と会えるかしら?
そしたら、あの子とまた会えるかな…。
昨日、あれほど怖かった殺人鬼が今では全然怖くない。
それ程までに彼女の事が好きなのだろうか。
ホームルームが始まり、先生が教室に入って来る。
そして…。
「今日、このクラスに転校生がやって来ました。さぁ、自己紹介して。」
嘘…。
「フッ、名乗る程でも御座いません。」
このウザいセリフ。
「新咲さん、ふざけないの。」
間違いない。
「う~、ごめんなさい先生。皆さん初めまして、新咲美月(にいざきみつき)です。」
あの子だ。
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